この記事で分かること
- ニキビができる場所の特徴がわかる
- ニキビができる場所ごとの原因と対策方法がわかる
こんにちは、薬剤師の寺田りょーすけです。
「いつも同じ場所にニキビができる・・・」
「ニキビができる部位ごとの原因が知りたい!」
この記事を読めば、なぜその場所にニキビができてしまったか、その原因や対処法を理解することができます。
そこで今回は、ニキビができる場所ごとに発生する原因を、それぞれ部位ごとに簡潔にまとめました。
皮膚科門前の薬局ではたらく薬剤師としての知識や、信頼できる医師からのアドバイスを含めた記事になっていますので、ニキビに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
*本記事は薬剤師である私(寺田りょーすけ)が、複数人の医師の知見や医学論文、身体のメカニズム等の多角的視点から検証した、主観によるバイアスを可能な限り排除した記事としております。
ニキビの場所別の原因【部位別に紹介】
おでこ、眉間のニキビ
おでこや眉間は、皮脂分泌量が多い部位です。
夕方になるとおでこがテカテカになるという方も多いのでは?
原因は以下の通りです。
原因
おでこや眉間にできるニキビは、シャンプーやトリートメント、洗顔料などのすすぎ残しや、ホルモンバランスの乱れが原因。
子供や中高生は、成長ホルモンや性ホルモンの乱れにより皮脂の分泌が多くなり、結果ニキビができるケースが多いです。
一方、大人はシャンプーや整髪料の濯ぎ残しによる毛穴詰まりや、髪の毛が肌に当たることによる刺激がニキビができる原因となります。
対処法
おでこや眉間にできるニキビの対処法を挙げます。
- シャンプーや洗顔料、整髪料をしっかりすすぎ落とすこと
- 正しい洗顔を行うこと
- 食習慣を改善する
まずはシャンプーや洗顔症などの化学物質は、しっかり洗い流すことが重要です。
洗い流しが不十分で肌に残ってしまっていると、それをエサにしてアクネ菌が増殖するため、さらにニキビが悪化する原因になります。
また、食習慣についても、皮脂の原料となる脂っぽいもの(脂質)や、アルコール飲料の過剰摂取は控えましょう。
逆に、脂質の摂らなさすぎも肌あれや乾燥肌の原因になるので、極端な食事制限は絶対にやめましょう。
鼻、鼻の周囲のニキビ
鼻や鼻周辺は、おでこと同じく皮脂分泌量の多い部位です。
最近ではマスクによる影響で肌トラブルが増えている部位でもあります。
特に思春期に好発する場所でもあり、人目にも付きやすいため、悩む方が多い印象です。
原因
鼻や鼻周辺のニキビは、皮脂の過剰分泌が主な原因。
鼻は、毛穴が深くなっており、皮脂が多く溜まりやすい皮膚の構造になっています。
いちご鼻と言われる、鼻に黒い点々ができる状態になっている方も多いのでは?
また、鼻ニキビの他の原因としては、マスクの接触や栄養不足、内臓の不調が挙げられます。
対処法
鼻ニキビの対処法は、
- シャンプーや洗顔料、整髪料をしっかりすすぎ落とすこと
- 正しい洗顔
- 食生活の改善
- 腸内環境の改善
まずは、おでこと同様にシャンプーや洗顔料をしっかり洗い落とすことが重要。黒ずみが多い場合は角栓除去がおすすめです。
また、腸内環境は肌の質に関連しているといわれています。
便秘気味であったり、食生活が乱れているな…といった方は、腸内環境の見直しから行うと良いかと思います。
フェイスラインのニキビ
この記事でいうフェイスラインは、もみあげから顔の輪郭に沿って、顎の下までのこととさせてもらいます。
フェイスラインは特に乾燥しやすい部位です。
マスクをしている影響で、蒸れたり、こすれたりする影響で、なかなか治らないという方も多いのではないでしょうか。
原因
フェイスラインにできるニキビの原因は、肌の乾燥や髪や髭剃りによる接触が要因となります。
また、ホルモンバランスの影響を受けやすい部位でもあるため、生活習慣の見直しが必要です。
対処法
フェイスラインのニキビの対処法は、
- シャンプーや洗顔料、整髪料をしっかりすすぎ落とすこと
- 正しい洗顔
- 保湿
- 食生活の改善
- 腸内環境の改善
- 睡眠習慣の改善
- 髭剃りの仕方を変える
まず、他の部位と同じようにシャンプーや洗顔料はしっかりすすぎ落とすこと。
そして。ホルモンバランスや食生活もニキビに関連するため、十分な睡眠や食事内容の改善を意識することが重要です。
また、フェイスラインは乾燥しやすい部位でもあるため、保湿を怠らないようにしましょう。
肌が乾燥していると、それを補うためにたくさんの皮脂が分泌されます。その結果、皮脂が毛穴に詰まり、ニキビが引き起こされるのです。
男性は、髭剃り時の摩擦の刺激によってもニキビが引き起こされます。
髭剃りの方法(低刺激なシェーバー、脱毛)への変更を検討しても良いかもしれません。
頬のニキビ
頬は乾燥しやすい場所であり、また化粧品の刺激を受けやすい部位でもあります。
人目につきやすい部位であり、ニキビ跡にもなる部位でもあるため、予防がとても大切な部位です。
原因
頬にできるニキビは、肌の乾燥や、化粧品による刺激が原因となることが多いです。
また、頬のニキビもホルモンバランスの影響を受けやすい部位でもあるため、生活習慣の見直しが必要です。
対処法
頬にできるニキビの対処法は、
- 正しい洗顔
- ノンコメドジェニックの化粧品を使用する
- 保湿
- 食生活の改善
- 腸内環境の改善
- 睡眠習慣の改善
頬のニキビで一番おすすめなのは、ノンコメドジェニックの化粧品を使用すること。
ノンコメドジェニックとは、テストによってニキビをできにくいと認められた製品のことです。
普段使っている化粧品や洗顔剤の刺激によりニキビができてしまう方もいるので、意識してノンコメドジェニック製品を使うようにすると、ニキビの発生が抑えられます。
これは、日本皮膚科学会が作成したニキビ治療のガイドラインにも記載されているスキンケアの方法で、選択肢の一つとして推奨されています。
また、他の部位と同じようにシャンプーや洗顔料はしっかりすすぎ落とすこと。
そして。ホルモンバランスや食生活もニキビに関連するため、十分な睡眠や食事内容の改善を意識することが重要です。
顎(あご)のニキビ
顎ニキビは、他の部位と比べるとニキビができにくい部位ですが、治りにくい部位でもあるため、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
男性ホルモンの影響でニキビができるため、男性ができやすいのはもちろん、さらに髭剃りによって肌が傷つきやすいため、なおさらニキビができやすい部位でもあります。
また、女性でもストレスが溜まっていたり、生理前のホルモンバランスの乱れによりニキビができやすい環境になることも顎ニキビの原因といえるでしょう。
原因
顎ニキビは、ホルモンバランスの乱れや髭剃りによる刺激が原因。
男性は髭剃りによる刺激で肌のバリア機能が下がり、ニキビができやすい環境が作られます。
女性は、ストレスや生理によるホルモンバランスの乱れが主な原因になります。
対処法
顎にできるニキビの対処法は、
- 髭剃りの仕方を変える
- 十分な睡眠をとる
- 腸内環境を整える
- バランスの良い食事をとる
まず髭剃りの仕方を変えましょう。シェーバーを刺激のかからないものに変えたり、適切なシェービングジェルを使うことで、肌への刺激を抑えることができます。
ホルモンバランスの乱れを整えるには、食習慣を見直すことや、睡眠を十分に確保することが重要です、
特定の食品の摂りすぎがニキビの原因となることは実証されていませんが、栄養素の偏った食事は、脂質や糖質の代謝に関わるビタミンの摂取量に影響を与えます。
糖質・脂質・タンパク質のバランスだけではなく、ビタミン・ミネラルも併せて摂るようにしましょう。
体(お腹、腕、背中)のニキビ
体のニキビは、大きくお腹・腕・背中に分けられます。
特に背中は皮脂分泌が過剰な部位であり、さらに見えにくい部位でもあるため気づいたら悪化していた!なんてことも。
また、ニキビと非常に似た見た目のマラセチア嚢胞炎という皮膚疾患もあります。
素人目には判断がつかないので、いつものケアをしてもなかなか治らない・・・というときは皮膚科を受診しましょう。
原因
体のニキビは、皮脂の過剰分泌やシャンプーのすすぎ残しが主な原因です。
- 強くこするのが気持ち良いからと、ガシガシこすりすぎる方
- 体→頭の順に洗う方
このような方は注意が必要です。
対処法
体にできるニキビの対処法は、
- 頭から洗う
- ニキビができにくいボディソープを使用する
お風呂に入ったら、頭から洗うことをおすすめします。頭から洗うことで、体に付着したシャンプーの濯ぎ残しを体を洗う際に落とすことができます。
逆に体→頭の順番に洗うと、体に付着したシャンプーのすすぎ残しがそのまま残ってしまい、それがニキビのもとになってしまいます。
また、ニキビができにくいボディソープを使用することも有効です。
強くゴシゴシ洗わないように注意しましょう。